AGRI NEWS [MAFF アプリ連携-農林水産省]

2021年12月15日

  • 気象・災害
  • 全国
  • 果樹

果樹の樹体や資材の点検・補修等を確実に実施し、暴風雪や大雪に備えましょう

果樹の樹体や資材の点検・補修等を確実に実施し、暴風雪や大雪に備えましょう
情報収集
○最新の気象情報、警報、注意報を常にチェックしましょう。

降雪前の準備・点検 
○緊急時に即時対応できるよう、除雪機の点検整備を行い、必要に応じ園地へのアクセスを確保(道幅のガイド設置、道普請等)しておきましょう。
○ビニールハウスや果樹棚の資材の接合部の緩み等の確認、特に、基部の腐食の確認を行い、損傷が見られる場合は補修、部品の交換を行いましょう。
○加温ハウスにおいては、加温時に速やかに融雪されるように被覆資材の破れや隙間の点検・補修を行いましょう。なお、豪雪が想定される場合には、雪が積もる前から暖房機を稼働させるとともに、二重被覆などを行っている場合は、内側の被覆を解放し、融雪を促進しましょう。
○融雪時に排水が不良となることがないように、ビニールハウスの排水路のゴミを取り除きましょう。
○ビニールの表面に雪の滑落を妨げるような構造がないか確認し、除去・補修をしましょう。
○無加温ハウスにおいては、積雪前に、速やかに被覆資材を取り除きましょう。
○ビニールハウスや果樹棚の骨組みに多目的防災網や遮光資材や防風ネット等を残す場合は、着雪が最小限になるように丁寧に結束しましょう。
○露地栽培の場合は早期の摘果・せん定(凍害が懸念される場合は粗剪定)を実施しましょう。
○特に苗木・幼木や改植後間もない若木については、結束して樹冠を縮める、支柱により接木部を補強する等の対応を講じましょう。
○積雪時の野そ被害を低減するため、樹幹へのプロテクター等の巻きつけ、忌避剤の塗布や散布、殺そ剤の散布に努めましょう。

降雪時の被害拡大防止のための対策
○安全が確保できる範囲で、樹園地を見回り、ビニールハウスの骨組みや果樹棚、枝等の雪おとしを行いましょう。なお、ビニールハウス上の除雪を行う場合は、骨組みが損傷しないようにバランスに注意しながら除雪しましょう。
○ビニールハウスに大量の雪が堆積しハウス全体の損傷が懸念される場合は、安全に十分配慮の上で被覆資材の切断を行い、雪を内側に落とすことも検討して下さい。
○施設の骨組み等にゆがみが確認されたら仮支柱や筋交い等による補強を行いましょう。
○必要に応じて除雪を行いましょう。
○雪に埋まった枝は沈下しないうちに可能な限り掘り起こし、困難な場合は、スコップで雪に切れ目を入れるか、樹冠下の雪踏みを行いましょう。
○落下した果実は、農薬散布から収穫までの経過日数に留意し、必要に応じて低温保管、選別の徹底、早期出荷等に努めましょう。

寒害対策
○低温に弱いかんきつ類等の常緑果樹は、次の点に留意しましょう。

1.寒冷紗や不織布等で被覆し、樹体が直接寒風にさらされることや樹体の凍結を防ぎましょう。
2.特に苗木、幼木や改植後間もない若木は寒さに弱いため、コモや不織布等で樹体を保護する等の防寒対策に努めましょう。
3.土壌の過乾燥を防止するために、かん水が可能な場合は、かん水を行いましょう。
4.防風垣や防風網を設置している場合は、裾の部分の巻き上げを行い、冷気の停滞を防止しましょう。
5.敷わら栽培では、地表面での熱移動が妨げられるため、敷わらの全面被覆は避けましょう。
6.収穫・出荷期を迎える中晩柑等は、異常低温が予想される前に収穫適期の果実を収穫しましょう。
7.寒害等によりヤケ、苦味、す上がり等の果皮・果肉障害が発生した場合には、出荷時にこれらの果実の混入防止に細心の注意を払いましょう。
8.冬期に開花から結実を迎えるびわは、通常の袋掛けの上にアルミ蒸着袋を重ね掛けするなど、幼果の保温対策に努めましょう。

○落葉果樹は、凍害のおそれがある場合には、主幹部への白塗剤の塗布、わら巻き等の防寒対策を行いましょう。

情報元: 農林水産省

この記事は、農林水産省政策情報API を利用して取得した情報をもとに作成していますが
サービスの内容は農林水産省によって保証されたものではありません。

記事一覧へ戻る