井関農機株式会社

J-クレジット 水稲中干し期間の延長について

営農・栽培技術

J-クレジット 水稲中干し期間の延長について

カーボンニュートラルの実現に向けた取り組みが新たな収入に。

ISEKIが支援する“J-クレジット”への取組みについてご紹介いたします。

“J-クレジット制度”ってどんな仕組み?

環境にやさしい取組みが収入になる!

J-クレジット制度とは、温室効果ガスの排出削減量・吸収量を「クレジット」として国が認証し、売買を行うしくみです。温室効果ガス排出量の削減・吸収に取り組み、クレジットを生成・販売することで資金を得ることができます。また、温室効果ガスを多く排出してしまう企業等はクレジットを購入することで排出量を相殺(=カーボンオフセット)することができます。

「水稲における中干し期間の延長」がJ-クレジット制度に認定

2023年、J-クレジット制度の事業に「水稲における中干し期間の延長」が新たに制定されました。

背景としては稲作におけるメタン排出量の課題です。中干し期間を延長することで水田から排出されるメタンの量を約3割削減でき、この削減量がクレジットとして認証できるようになりました。

中干し期間延長の必要要件は「直近2か年以上の実施日数の平均より7日間以上延長すること」です。

ISEKIではJ-クレジットに関する幅広い仕組みを持つ(株)フェイガーと連携して、農家の皆さまのJ-クレジットへの取組みを栽培面・申請面ともにサポートいたします。

収入と費用について

中干し期間を延長するだけで新たな収入を得ることができるこの制度。取組みを行い、クレジットが生成された際の収入金額は次のようになります。

10haあたり参考収入金額:44,000円~316,800円

(※稲作すき込み9割以上、2024年の場合)

【地域別】参考収入金額 

北海道

10haあたり参考収入金額:88,000~299,200円

(※稲作すき込み9割以上、2024年の場合)

東北

10haあたり参考収入金額:158,400~316,800円

(※稲作すき込み9割以上、2024年の場合)

関東 (※1)

10haあたり参考収入金額:66,000~101,200円

(※稲作すき込み9割以上、2024年の場合)

北陸 (※2)

10haあたり参考収入金額:149,600~233,200円

(※稲作すき込み9割以上、2024年の場合)

東海・近畿

10haあたり参考収入金額:57,200~171,600円

(※稲作すき込み9割以上、2024年の場合)

中国・四国

10haあたり参考収入金額:74,800~180,400円

(※稲作すき込み9割以上、2024年の場合)

九州・沖縄

10haあたり参考収入金額:44,000~ 70,400円

(※稲作すき込み9割以上、2024年の場合)

※地域の定義は農政局の管轄に準ずる(※1 長野は関東に含む ※2 北陸は石川・富山・福井・新潟を指す)

※J-クレジットかんたん収入シミュレーションページに移行します

費用についてはクレジットが認証された後、最低保証額から手数料を引いた金額を申請者にお支払いするため、初期費用ゼロ、かつ認証を得られなくても費用発生の心配はございません

生産者の方が取り組むこと

中干しの延長を行い、申請に必要なデータの取得を行います。申請データを専用サイトにて提出すると、その後の申請手続きは(株)フェイガーにて代行します。

申請に必要なデータ

事前に用意するもの

・直近2作分の中干し記録

・圃場住所・面積が確認できる書類(営農計画書、細目書など)

栽培期間中に取得するもの(代表圃場のみ)

・日減水深の測定記録

・中干し期間の記録(日付と開始・終了時の写真)

・作付栽培記録(田植え日や出穂日など) 

申請の流れ


中干し延長による影響は?

収量・品質を落とさないためには、中干しのタイミングが重要

中干し期間の延長は簡単に取り組める一方で、適切なタイミングで行わないと、品質や収量の低下につながる可能性があります。

早すぎず、遅すぎない、適切なタイミングで中干しの延長を行いましょう。

▽中干しの適正タイミングについての記事はこちら▽

環境にやさしく、新たな収入を。

中干し期間を延ばすだけ、かつ申請も無料で手軽に行うことができるこのサービス。

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