夢ある農業ソリューション推進部が、こんどは直播栽培に挑戦しました。 その一部始終をライブ感満載でお届けします。
| 直播チャレンジ 2015 カレンダー | |||
|---|---|---|---|
| 3 月 |
27日 均平作業 | 7 月 |
22日 幼穂形成期 【播種後64日】 30日 穂ばらみ期 【播種後72日】 |
| 4 月 |
7日 畔塗り | 8 月 |
17日 穂ぞろい期 【播種後91日】 31日 登熟期 【播種後104日】 |
| 5 月 |
12～19日 浸種、催芽 19日 コーティング 18日 代かき 20日 播種 26日 出芽確認 【播種後7日目】 30日 １葉期 除草剤散布【播種後11日目】 |
9 月 |
28日 収穫 【播種後132日】 |
| 6 月 |
6日 3葉期 【播種後18日目】 11日 【播種後23日目】 15日 除草剤散布 【播種後27日目】 20日 【播種後32日目】 |
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直播栽培では圃場の均平をとることが非常に重要です。
レーザーレベラーで圃場を均平化させました。
低い場所は水が溜まって種子が呼吸できなくなります。
高いところは除草剤が効かず雑草が繁茂します。
高いところから低いところへ土を持っていきます。
直播栽培では水管理が重要な役割を担います。
漏水して水が抜けないように畔塗りをしっかり行います。
カルパーコーティングでは催芽籾（鳩胸状態）を用いるので、種子を浸種・催芽させる必要があります。
浸種は13℃で7日間。
10～15℃で積算100℃程度になるように種籾を水に浸けます。
吸水が目的です。
その後、催芽は２日間。
水温を32℃にして、浸種した籾の芽を動かします。
芽が伸びすぎたり根が出たりするとコーティングがうまくできなくなるので注意が必要です。
芽が出る部分が割れている程度がちょうどいい鳩胸状態です。
催芽籾を脱水機にかけてコーティングマシンでコーティングしました。
コーティング比は1倍重。
種子「ゆめひたち」 乾籾16㎏
カルパー粉粒剤 16㎏
籾を投入して「カルパー粉粒剤を少々入れる→加水する」を繰り返しました。
８㎏ずつコーティングして合計40分くらいでコーティング完了。
あとは30分ほど乾かして冷暗所で保管します。
カルパー直播は湛水直播なので代かきを行います。
代かき後は１～２日泥を落ち着かせます。
直播栽培で播種作業を行う際は田面の硬さに注意しなければなりません。
播種前には田面をひたひた水の状態にしておきます。
圃場が固すぎると覆土できず種子が露出してしまうので、鳥害に遭う可能性があります。
直播機は溝を切りながら播種していきます。
溝ができることで圃場内の水の移動がスムーズになります。
播種量 乾籾2.8kg／/10a 50株/坪 ５粒／株
カルパーは播種後、落水管理します。
播種後の落水管理で圃場に軽くひびが入っています。
6日経過しましたが、天候も味方して既にほとんどが出芽しました。
まだ一葉は展開しきっていませんので、一葉が展開したら入水し除草剤をまきます。
１葉期が過ぎたので入水し湛水状態にして、除草剤をまきました。
イノーバＤＸアップ1キロ粒剤 1kg／10a 粒剤散布機で散布
イネミズゾウムシが発生しはじめました。
現在3.0葉期くらいです。直播栽培は不完全葉からも分げつが発生します。
（移植の場合はかきとりの際に根が傷むため不完全葉からは分げつが発生しないといわれています）
イネミズゾウムシの被害が出てきました。箱剤を使っていないデメリットです。
イネミズゾウムシの食害のあとは葉が白くなります。あまりにひどいと圃場全体が白くなることもあるそうです。
除草剤は効いていますが、ホタルイの発生が心配です。
4.0葉期程度でした。
初期剤のイノーバＤＸアップ（5/30散布)だけでは雑草を防ぎきれなかったです。
とくにホタルイが多いです。
ワイドアタックSCという強力な除草剤を試してみようと思います。
ワイドアタックＳＣ（中期剤）を散布しました。
散布時は落水します。
ワイドアタックＳＣ 1000倍希釈 100?／10a
ワイドアタックSC散布後は２日間落水状態にします。
分げつも進んで移植と遜色ない状態となりました。
茎数は19本程度です。除草剤の効果でヒエは完全に抑えられました。
ホタルイにもじわじわ効いています。
幼穂が５mm程度形成されていました。
ここから出穂予測をすると19日後なので８月11日頃になります（茨城県のゆめひたち出穂予測より）。
同時期に移植したゆめひたちは幼穂が15mm程度でした。
こちらは８月６日頃に出穂予定です。
この時期に籾数が決まるので、水を切らさないように！
現在穂ばらみ期です。出穂が待ち遠しいです。
７月中旬頃からイネツトムシ（イチモンジセセリの幼虫）の被害が増加し始めました。 稲の葉をくっつけて「つと（苞）」様の巣をつくるのでイネツトムシと呼ばれています。短稈品種なので窒素を多く入れたところ、葉色が濃くなり虫に食べられやすくなったと思われます。色が濃い葉の中には糖分が多く含まれているためです。
翌日には害虫防除として「なげこみトレボン」を、いもち対策として「オリブライト250G」を施用しました。
なげこみトレボン 10本/10a
オリブライト250G 250g/10a
幼穂からの予測通り８月11日に出穂して、８月17日には穂ぞろい期に入りました。移植に比べ３日ほど遅いです。
イネツトムシの成虫「イチモンジセセリ」を発見しました。
登熟期に入っています。出穂期からの積算温度は483℃です。
困ったことに用水路の水が切れてしまい、排水路からポンプで水を引き揚げて対応しました。
直播栽培は、登熟期まで水がしっかり確保できる田んぼでやるべきだと思いました。
イヌホタルイ（雑草）につられてカメムシが発生しています。
カメムシは斑点米の発生原因です。
ついに収穫を迎えました。黄化率は9割程度です。
倒伏もなく、無事に収穫できてひと安心です。
移植と遜色のない稲体で、収量も期待できます。坪刈をして収量、品質を調査します。
