| 37株植えが水稲栽培の標準になる。 |
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ヰセキグループでは、平成11年、37株植ができる疎植対応田植機を他社に先駆けて開発して以来、疎植技術の研究を積み重ね、全国各地でその普及に取り組んできました。私たちがここまで37株植にこだわったのには理由あります。「37株/坪」という数字そのものに意味があるからです。37株植/坪は、株間・条間ともに一尺(30cm)になります。古来より伝わる水稲は一尺間隔の尺角植が基準でした。30cmの株間と条間によって、株の周囲に均一で充分なスペースを確保することができます。つまり尺角植は、稲がもつ本来の生命力と潜在能力を発揮するのに最適な環境なのです。 |
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しかし、戦後、国策として水稲の省力・増収が進められ、田植えが機械化されるようになると、尺角植にかわって密植が主流になりました。従来から行われている田植の方法は、機械化と省力化から生まれたものなのです。 |
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ヰセキグループでは、尺角植のメリットを再認識し、その手法を現代に再現するために、37株植の機械対応を進めてきました。現在、37株植が標準仕様となっている田植機はヰセキだけです。そして今、37株植は再び水稲のスタンダードになろうとしています。ここでは疎植の稲のメカニズムを検証していきたいと思います。 |
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37株植の稲の特長は開帳型分けつです。開帳型の健康で丈夫な稲に育つことで、37株植には次のようなメリットがあることが明らかになっています。 |
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▲開帳型分けつの稲 |
太い茎 |
倒伏しにくい丈夫な稲に育つ。
大きな穂をつける。 |
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分けつが旺盛になる
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有効茎数が確保され、籾数が
増加する。 |
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光が株元まで当たる
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光合成が促進され、デンプン
生産が旺盛になる。 |
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風通しがよい
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倒伏しにくい丈夫な稲に育つ。
大きな穂をつける。 |
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| 疎植の稲はどうして健全に育つのか‥? |
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37株植の疎植栽培で、どうしても心配になるのが一株当たりの茎数の確保です。下のグラフは70株植と37株植の分けつの経緯を比較したものです。70株植は、初期分けつが早く最高分けつ期の茎数は40本を超えますが、最終的な有効分けつ(有効茎)は20本。それだけ無効分けつが多くなります。一方、37株植は、田植え後1ヶ月は分けつが進んでいないように見えます。しかし、有効分けつがゆっくり確実に進むため、70株植に比べて最高分けつ期の茎数が少なくても、無効分けつが少なく、最終的に30本程度の茎数が確保できるのです。また、「ゆっくり」なことは決してマイナスではなく、太い茎につながる重要な要素であるといえます。 |
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▲37株植の稲は、最高分けつ期の茎が |
| ほとんど有効化する。 |
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※各地の具体的取り組み事例を 疎植特集でご覧になれます |
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疎植の稲は、タバコほどの大い茎になります。太い茎は、太い維管束をつくります。例えばコシヒカリは最大16本の維管束がありますが、慣行栽培の稲では小さくなったり潰れたりしてすべてが残ることはありません。しかし、太く育った茎には多くの維管束がしっかりとした形で残ります。維管束の数と一次枝梗の数は同じです。一本の維管束は一本の枝梗につながっており、養分や水分の通り道となる維管束が大きいと枝梗につく籾の数が多くなります。また、籾へのデンプンの蓄積が旺盛になり、相対的にタンパク質の比率が抑えられます。このように見ていくと、疎植の米は、食味が良くなるポテンシャルを秘めているといえます。 |
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| 疎植の稲の収量は? |
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上の数式の[37株植の場合] は、実績をベースとした目標値です。福島県におけるコシヒカリの栽培基準では坪当たりの有効穂数を約1200本としています。これを37株植でとろうとすると一株当たり32穂となります。県内各地での実証栽培のデータによると、多いところでは37穂、平均すると約31穂を確保することができました。37株植の稲は太い茎と維管東によって籾を生産する能力が高いため、1穂当たりの着粒数も多くとることができます。千粒重も同様で、37株植の稲はデンプン生産が旺盛なため22.2gと高いレベルに設定されています。さらに、疎植の場合、活性が後々まで続くので、収穫を一週間遅らせることで収量が上がり、登熟歩合を確保することができます。条件によっては90%を超えることもあります。
これらの構成要素を掛け合わせると反収約600kg になる計算です。これを見れば「疎植の稲は分けつが足りないから収量がとれない」「たくさん植えれば、たくさん穫れる」という認識が誤りであることがわかるでしょう。 |
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疎植の稲は収穫を慣行栽培より1週間程度遅らせることで登熟歩合をより高めることができる。 |
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※各地の具体的取り組み事例を疎植特集でご覧になれます |
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| 37株植の技術 |
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疎植で増収・品質向上を図るための基礎知識 |
| 疎植栽培に関する疑問にお答えします。 |
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疎植で失敗しないためのQ&A |
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上記は営農情報誌「ふぁーむ愛らんど21
No.25」より抜粋し再構成し掲載しています。
冊子の一覧は情報玉手箱のコーナー「web版営農情報誌
ふぁーむ愛らんど」より閲覧できます。 |
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